般歯科
General Dentistry
1.虫歯はどうしてできるの?
虫歯は口の中にいる細菌(ミュータンス菌、ラクトバチラス菌)の感染によって起こります。

この細菌は私たちが食べたものから栄養をもらって酸を作ります。この酸によって歯が溶かされてしまった状態が虫歯です。

私たちの体にはこの酸と闘おうとする抵抗力があり、人によって程度の差はありますが、唾液の質や量、歯の質などがその力です。でも酸にさらされる回数が多かったり、時間が長かったりすれば酸との闘いにやぶれ、歯に穴があいてしまいます。
2.脱灰と再石灰化
飲食をするとお口の中は酸性に傾き、歯の表面のカルシウムが溶け出します(脱灰)。

しかし1時間くらいすると唾液の性能のおかげで酸性の口は中和され、唾液の中のカルシウムがまた歯に取り込まれます(再石灰化)。

つまり口の中では食事のたびに歯が溶けたり戻ったりを繰り返しています。虫歯は、溶けてもちゃんと戻らない状態か、溶けたり戻ったりのバランスが崩れている所にできてしまうのです。

なので出来てしまった虫歯(穴)を削って埋めても口の中の環境が変わるわけではないので、時間が経過すれば必ず虫歯は再発進行してしまいます。
3.虫歯の負のスパイラル…
穴が開いた歯を削って詰めても、虫歯の原因である細菌がいなくなるわけではないので(口腔内の環境が変わるわけではないので)時間がたつとまた虫歯は発生してきます。

2、3回治療を繰り返した歯はもろくなり根っこが割れてしまいます。割れてしまった歯は残すことが難しく残念ながら抜歯になる事が多いようです…。

このように虫歯の負のスパイラルに入ってしまわないよう、虫歯のメカニズムや予防法を分かりやすく説明させていただきます。
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4.虫歯治療の進め方について
以上の事から当院では緊急を要する虫歯以外(ズキズキ痛い、食事ができない等)はすぐには削らず、虫歯の原因である細菌数をある程度コントロールしてから治療に入るようにしています。

具体的には歯科衛生士による歯のお掃除やブラッシング指導などです。できるだけ虫歯で歯を失うことのないよう患者様と協力しながら70歳、80歳の時を見据えた治療を進めていきたいと考えております。
5.虫歯とメインテナンス
メインテナンスは持続的な細菌の除去を行って、治療によって得られた口腔内の健康な状態を維持させ、再発を防止する事を目的としています。

虫歯菌は治療後12~16週でもとの細菌叢に戻る傾向があります。なので当院では治療終了後基本的には3カ月ごとメインテナンスを行っていくことをお勧めしています。
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虫歯も歯周病も細菌による感染症です。

定期的に増殖した細菌をコントロールする事で歯を抜歯のリスクから守る事ができます。

生涯自分の歯で食べられる、健康な口腔内を目指しましょう。
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